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暮らしのこと

身近な将来にある介護

介護するなら近い距離でと
考える子世帯

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介護スタイル(N=1,454)

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 「親の介護」については、同居・別居に関わらず、少なからず子世帯が考えるテーマのひとつ。特に、二世帯住宅で親と同居していたり同居を考えていたりする場合は、重要なトピックとなるでしょう。現在はいたって健康な親であっても、年齢を重ねるにつれ、何らかの衰えが生じる可能性はゼロではありません。

 株式会社住環境研究所(以下JKK)が実施した「親の介護に伴う住まい変化調査」(2010年)によると、介護経験者および介護予定者のうち65%が同居による親の介護を実施(あるいは検討)しています。また、親の介護が必要になってから同居を開始するケースもみられました。同調査で「親の介護予定あり」の方に質問したところ、61%が親の介護を契機に同居を検討すると答えています。

 二世帯住宅で親世帯と同居する場合、親の介護が必要になってから同居を考えるのか、親が元気なうちから同居を始めるのか、それぞれの家族の事情や条件などによってそのタイミングはまちまちです。いずれにしても、「将来的に親の介護が必要になるかもしれない」ことは、子世帯は意識しておかなければならないでしょう。

在宅介護の状況

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 JKKが55~69歳の男女に実施したアンケートによると、「介護経験あり」と答えた割合は40%(「現在介護中」13%を含む)でした。「現在介護中」の比率が高いのは、親と同居している世帯で、本人(夫婦)と親と子の3世代家族では58%に介護経験があると答えています(夫婦のみ世帯の介護経験は34%)。

 二世帯住宅で、在宅介護をされる方も多いのではないでしょうか。完全分離型であったとしても、すぐ近くに身内や介助者がいることは、介護される側の親世帯にとって安心感があります。一方で、一日中介助サポートをすることの大変さや、介護される側の気兼ねなどの問題もあります。デイサービスなどの介護サービスを利用するなどして、子世帯の肉体的・精神的負担を軽減することも重要です。

将来を見据えたプランの検討を

 在宅介護する上では、住居のバリアフリー対策は欠かせません。介護の程度や状況によりますが、車いすが必要なら、通路やドア、トイレなどに十分な幅の確保が望まれます。二世帯住宅を建築する際には、あらかじめ介護を視野に入れた間取りやゾーニングを行うことも重要と言えるでしょう。また、デイサービスなどを利用する際の送迎車への動線も確保できていると安心です。

 浴室などの水廻りが完全分離している二世帯住宅であれば、訪問介護サービスを受ける際に、ヘルパーさんが子世帯側に気兼ねする必要が少ないのでサービスの提供が行いやすいという利点もあります。

 予算やスペースなどの制約があるため、100%のバリアフリー化・介護対策を施した二世帯住宅にすることは難しいかもしれません。しかし、親世帯の寝室にトイレ・洗面所を併設して移動を少なく済ませるようにする、車いすでの生活にも対応できる間取りにするなど、今後のことを考えたプランを検討しておきたいものです。

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