セキスイハイムの高齢者住宅・介護施設
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河田教授の減災コラム

第8話

若い人たちが誇りに思う
『まち』づくりで
減災力を
高める

災への取組みについては政府や自治体も真剣に取り組んでいますが、もし広域な大災害が発生したら市町村という自治体は絶対的に人手が足りずに、各地域の住民を救援しきれないのが実態です。だから地域コミュニティがとても重要なのですが、これは日頃からの取組み・積み重ねがないと育めないものです。ただ寝に帰るだけの『まち』ではダメなんです。そのためには、住んでいる地域を誇りの持てるような『まち』にしなければいけません。そういう仕組みづくりからやらなければいけないと思います。

例えば、お祭りなどを作って、それに子どもたちを中心に毎年参加して、楽しい思い出づくりができることが誇りとなるような、住民交流が盛んになる『まち』づくりを進めてゆくのもひとつです。良い例が大阪の岸和田のだんじり祭りです。

ここでは若者がだんじり祭りに参加することに誇りを持っていて岸和田から離れようとしません。だからまわりの地域に比べて圧倒的に高齢化率が低いのです。『まち』に若い人が多いということは万一の災害時には助け合える人が多い減災能力の高い『まち』ということです。
しかもお祭りの準備を通じて、仕事関係とは違った地域の様々な年齢・職業を持った人たちとの交流が深まり、連帯意識・郷土愛も高まります。お祭りの準備会合等の情報ネットワークも培われます。このような積み重ねによって地域コミュニティが育まれて、万一の災害時にも住民同士で助け合える減災能力も高まるのです。

若者が誇りに思える『まち』、魅力的な『まち』にするにはどうすればいいかを積極的に考えなければいけません。高齢者が住みやすい『まち』づくりだけではだめなんです。超高齢社会が進行する我が国では、本当に真剣に取り組まなければいけない問題です。そのためにはみんなの知恵を出す合うこと。みんなで『まち』をよくしようという動機でやることが大事だと思います。『まち』で若者が働く職場を増やすことも重要だし、子育てしやすい環境も大事です。高齢者の人々が子育て家族をサポートするなど、住民の方々の協力も不可欠です。みんなの力で誇りの持てる『まち』づくり、減災力の高いコミュニティを築きましょう。


河田恵昭氏 Profile
関西大学社会安全学部・社会安全研究センター長・特別任命教授 工学博士 京都大学名誉教授。専門は防災、減災、縮災。阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長(兼務)のほか京大防災研究所長を歴任。21世紀COE拠点形成プログラム「災害学理の解明と防災学の構築」拠点リーダー。大都市大震災軽減化プログラム(文部科学省)研究代表者。2009年 防災功労者内閣総理大臣表彰、2017年アカデミア賞受賞。現在、中央防災会議専門委員、防災対策実行会議委員。日本自然災害学会および日本災害情報学会会長を歴任。(2017年4月現在)

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