間取りコラム集
パントリーで失敗しない家づくり
種類・広さ・使い方のポイント

パントリーは食材や日用品をまとめて保管できる便利な収納スペースです。まとめ買いや防災備蓄にも対応でき、キッチンをすっきり保てます。
ただし、広さだけを重視すると使いにくくなることも。大切なのは、設置場所と収納する物を明確にしておくことです。
この記事では、パントリーのタイプや広さの選び方、使いやすくする工夫まで詳しく解説します。
目次
パントリーとは?
パントリーとは、缶詰や食料品のストック、食器・調理器具などを収納しておける棚や空間のことです。本来は「食品庫」を意味する言葉ですが、現代の住宅では調理器具、災害備蓄品、掃除用品なども収納する多目的スペースとして活用されています。
近年は、まとめ買いや防災備蓄の習慣が広がったことで、単なる補助収納ではなく「在庫を管理するための空間」としてパントリーの重要性が高まってきました。キッチンをすっきり保ち、家事効率を高める役割を担うため、広さよりも「設置場所」や「何を収納するか」を整理しておくことが、失敗しないポイントになります。
パントリーを設置するメリット

まずは、パントリーを設置する具体的なメリットから見ていきましょう。
大容量収納でまとめ買い・災害備蓄に対応
ペットボトル飲料や缶詰、レトルト食品、お米など、かさばる食材をまとめて保管できるのがパントリーの大きなメリットです。防災用の水・食料・日用品も一箇所に集約でき、日常的に使うストックとあわせて管理することで、期限切れを防ぎやすくなります。
普段使いの中で消費した分を買い足していく「ローリングストック」を意識すれば、特別な備蓄管理をしなくても、常に一定量のストックを保てて安心です。週1回のまとめ買いをする家庭や人数の多い世帯でも収納に困りにくく、買い物の頻度を減らすことで時間や家計の負担軽減にもつながります。
キッチンがすっきり片付き、作業スペースが広がる
ストック類の定位置をパントリーに集約することで、キッチン収納の中身が整理されます。使用頻度の低い食材や日用品を切り離して管理できるため、キッチンの引き出しや吊り戸棚には「今使うもの」だけを収められるようになるでしょう。
収納に余白が生まれることで、必要な物を探しやすくなり、出し入れもスムーズです。また、生活感の出やすいストック類を視界から隠せるため、キッチン全体をすっきりと保てます。急な来客時でも慌てることがなく、気持ちの余裕にもつながります。
在庫の見える化で、無駄買い・期限切れを防げる
ストックを一箇所にまとめて管理できるため、何がどれだけあるかを把握しやすくなるのもパントリーを設けるメリットです。同じものを重複して買ってしまうミスが減り、買い物前に在庫を確認する習慣も自然と身につきます。必要なものだけを選べるようになれば、無駄な出費を抑えやすくなるのもポイントです。
また、賞味期限の確認もしやすく、古いものから使うルールを取り入れることで食品ロスの削減にもつながります。在庫状況が見えることで献立を考えやすくなり、家計管理と日々の食事づくりの両方がスムーズになるでしょう。
パントリーの種類|3つのタイプを比較

パントリーには大きく分けて、次の3つのタイプがあります。
- 壁付け(壁面収納)タイプ
- ウォークインタイプ
- ウォークスルータイプ
それぞれの特徴を見ていきましょう。
壁付け(壁面収納)タイプ|省スペースで設置しやすい
キッチンの壁面に棚を設けるタイプで、省スペースで設置できるのが特徴です。扉を付ければ生活感を抑えられ、オープン棚や扉の代わりにカーテンやロールスクリーンにすれば、出し入れしやすくなります。構造がシンプルな分、コストを抑えやすく、限られた予算でも取り入れやすい点が魅力です。
「少量のストックが収まれば十分」という方に向いており、コンパクトな住まいでも無理なく採用できます。壁面を有効活用するため床面積を圧迫しにくいのもメリットです。一人暮らしや少人数世帯で選ばれることが多いタイプです。
ウォークインタイプ|収納力抜群の独立空間
人が中に入れる独立した部屋タイプのパントリーで、三方を棚で囲むことで高い収納力を確保できます。まとめ買いをする家庭や人数の多い世帯に向いており、食材や日用品を余裕をもって収納できるのが特徴です。買い物の頻度を減らせるため、家事の負担軽減にもつながるでしょう。
入口にドアを設ければ、キッチンからストックが見えず、空間をすっきり保てます。収納量を重視したい方に適したタイプで、災害備蓄の確保にも適しています。棚の高さを調整すれば、調理家電や大型の保存容器も収まり、キッチン側の収納を圧迫しにくくなる点もメリットです。
ウォークスルータイプ|回遊する動線でさらに便利
キッチンと別の場所(玄関や洗面所など)を結ぶ、通り抜け動線上に設けるパントリーです。なかでも「玄関→パントリー→キッチン」の動線にすると、買い物から帰った流れのまま荷物を収納でき、重い食材や飲料の運び入れがスムーズになります。
一方で、通路として使うためには、通路幅と棚の奥行きの確保が必要です。また、三方を棚にできるウォークインタイプに比べると、収納量はやや控えめになることを理解しておきましょう。
パントリーの広さはどれくらい必要?

パントリーの広さは、家族構成と使い方によって変わります。続いては、広さ別の特徴をご紹介します。
〜0.5畳|ちょっとしたストックスペース
「まとめ買いはあまりしない」「キッチン収納の補助として使えれば十分」という方向けのサイズです。調味料のストックやレトルト食品など、日常的に使う分だけを収める用途に向いており、一人暮らしや外食が多い家庭でも無理なく取り入れられます。
幅80cm・高さ180cm・奥行15~30cm程度でも十分機能し、壁面収納として設置しやすいのが特徴です。キッチンの背面や側面などのデッドスペースを活用でき、省スペースで収納量を補える点も魅力です。
1畳|一人暮らし〜夫婦2人
形状にもよりますが、畳1枚分の広さの場合、片面を収納、通路は人が入ってしゃがめる程度のスペースになります。天井まで棚を設け、さらに棚の配置を工夫すれば、調味料やレトルト食品、缶詰、飲料など、日常的なストックをひと通り収められます。
「コンパクトでも専用の収納空間がほしい」という方に選ばれやすく、少人数世帯であれば実用性の高いサイズです。キッチン横に配置すると出し入れがしやすく、扉を付ければ生活感を抑えたすっきりしたキッチン空間を保てます。
1.5〜2畳|ファミリー世帯におすすめ
中で方向転換できる広さがあり、棚を三方に設けても動きやすいのが特徴です。3〜4人家族の1週間分の食材ストックに加え、日用品や防災用品まで無理なく収まり、まとめ買いをする家庭でも十分な収納量を確保できます。
収納力と使い勝手のバランスがよく、管理しやすい点からファミリー世帯に選ばれやすいサイズです。ライフスタイルの変化によるストック量の増減にも柔軟に対応できます。棚の配置を工夫すれば、調理家電を置くスペースとしても活用できるのも魅力です。
3畳以上|ウォークスルーにしたい、冷凍庫を置きたい場合に
3畳以上の広さは、ウォークスルータイプで通路幅をしっかり確保したい場合や、セカンド冷凍庫を置きたい場合に検討するとよいサイズです。
パントリーの棚は奥行き15〜30cm程度あれば十分なため、家族人数が多いからといって、必ずしも広いスペースが必要とは限りません。むしろ、過度に広くすると管理の手間が増え、使いにくく感じることもあります。
3畳以上確保する場合は、家電置き場や作業カウンターを設けるなど、用途を明確にしたレイアウトがおすすめです。
パントリーの仕様を決める|棚・扉・照明

続いては、パントリーを使いやすくするための棚・扉・照明などにできる工夫をご紹介します。
可動棚が基本|収納するものに合わせて調整
固定棚は収納する物の高さが合わず、無駄なスペースが生まれやすくなります。可動棚であれば、ペットボトルケースや米袋、家電など高さの異なる物にも柔軟に対応でき、収納内容が変わっても棚の高さを調整しながら長く使い続けられるのでおすすめです。
棚板の奥行きは、食品ストック中心なら15cm程度、箱買いする物や調理器具も置く場合は30cm程度が使いやすい目安です。さらに大きな物を置く場合は、別の壁面に30〜40cmの棚を設けるなど、用途ごとに奥行きを使い分けると、奥が取り出しにくくならず収納効率が高まります。
扉の有無|目隠しか、出し入れのしやすさか
扉ありの場合は、生活感を隠せてホコリやにおいが入りにくいのがメリットです。見た目を重視したい場合や来客が多い家庭に向いています。一方で、開閉の手間がかかるため、頻繁に出し入れする場合は使いにくさを感じるかもしれません。
扉なしの場合は、出し入れがスムーズで開放感がありますが、収納の仕方によっては見た目が気になる点に注意が必要です。カーテンやロールスクリーンを使えば、目隠しと使いやすさを両立できます。使用頻度や見た目の優先度に合わせて選ぶことが、後悔しないポイントです。
照明は人感センサーライトが便利
人感センサーライトなら、手がふさがっていても自動で点灯するため、スイッチを探す手間がありません。買い物帰りで荷物を持っているときでも使いやすく、消し忘れを防げる点もメリットです。
パントリーは出入りの回数が多いため、こうした自動点灯の照明と相性のよい場所です。小さな工夫ですが、日々の使い勝手に差が出ます。LEDタイプを選べば省エネ性も高く、長期的なコスト面でも安心です。
コンセントの設置|冷蔵庫・冷凍庫も置くなら必須
冷蔵庫やセカンド冷凍庫を置く予定がある場合、パントリー内のコンセントは必須です。セカンド冷凍庫を設置すれば冷凍食品のストック量を増やせるため、まとめ買いをする家庭でも無理なく管理できます。家族人数が多い場合や買いだめ派にとって、実用性の高い選択です。
計画段階では「何を置く可能性があるか」を具体的に想定したうえで、コンセントの数と位置を決めることが大切です。将来的な家電追加も見据えて複数口を設けておくと、使い方の幅が広がり、後からの後悔を防ぎやすくなるでしょう。
暮らしに合わせたパントリーの実例
ここでは、セキスイハイムで家を建てた方の、暮らしに合わせて工夫されたパントリーの実例を紹介します。
家電をまとめて隠せるパントリーで整うダイニングキッチン
冷蔵庫や電子レンジなど、存在感がある家電をパントリー内に設置することで、キッチンまわりをすっきりと整えたダイニングキッチンの事例です。生活感が出やすい家電を視界から隠すことで、空間全体がすっきりと美しく保たれています。

ウォークスルー型のパントリーには、片側に家電、片側に食品ストックが整然と並べられ、コンパクトな家事動線を実現しています。
この事例をもっと詳しく
収納と動線を兼ねたウォークスルー式パントリー

階段下の空間を活かし、キッチンへ抜けられるウォークスルー式のパントリーとして計画した事例です。買い置きの食品やキッチン用品をまとめて収納でき、調理や片付けの動線もスムーズにつながります。
パントリー内には衣類の収納スペースも設け、外出前に着替える場所としても活用。キッチンに近い位置で収納と身支度を兼ねることで、限られたスペースを無駄なく活用しながら、暮らしに合わせた柔軟な使い方を実現しています。
この事例をもっと詳しく
パントリーを使いやすくするアイデア

パントリーは、収納の工夫で使いやすさがさらに向上します。続いては、収納アイデアをご紹介します。
使用頻度で棚の高さを使い分ける
棚は使用頻度に応じて高さを使い分けると、出し入れがスムーズになります。
上段(手を伸ばす位置)には、重箱や使用頻度の低いタッパ類、紙皿・紙コップなどのイベント用品といった、軽くて普段あまり使わない物を収納するとよいでしょう。取り出しにくい位置だからこそ、使用頻度の低い物の定位置に向いています。
中段(目線〜腰の高さ)は、出し入れしやすい「ゴールデンゾーン」です。調味料やレトルト食品、お菓子、缶詰など、日常的に使う物を集めると、出し入れの負担を減らせます。
下段(しゃがむ位置)には、ペットボトル飲料や米、洗剤のストックなど、重さのある物を配置すると安心です。持ち上げる動作が少なくなり、ケガの防止にもつながります。
収納ボックス・カゴで分類する
食材を種類別にボックスやカゴで分けると、見た目が整い、パントリー全体がすっきりします。棚の奥に置いた物を取り出しやすくするには、持ち手付きや引き出しやすい形状を選ぶのがおすすめです。ボックスの色や素材を揃えれば、生活感を抑えた統一感のある収納になるでしょう。
カテゴリごとに分けておくことで、在庫状況を把握しやすくなり、探し物の時間も減らせます。調味料やレトルト食品、お菓子など用途別に管理すれば、補充のタイミングも判断しやすくなるのがメリットです。
ラベルシールで中身を明記
同じボックスが並ぶと中身が分かりにくくなるため、ラベルで管理すると探す手間を減らせます。中身が一目で分かることで、誰でも元の場所に戻しやすくなり、片付けが自然と習慣化するでしょう。在庫の過不足にも気づきやすく、補充のタイミングを判断しやすくなる点もメリットです。期限を管理するために、合わせて賞味期限を書き込んでおくとよいでしょう。
ラベルライターやマスキングテープを使えば、手軽にラベリングが可能です。統一したデザインのラベルを選ぶことで見た目も整い、ひと手間で使い勝手と印象の両方を高められます。
最下段は引き出し式ケース・ワゴンも活用
棚の最下段は奥まで手が届きにくいため、引き出せる収納を取り入れると使い勝手が向上します。キャスター付きワゴンや引き出し式ケースを使えば、奥に置いた物も手前に引き出せて、重いペットボトルや米袋の出し入れもラクになるのでおすすめです。
しゃがんで奥まで手を伸ばす必要がなくなれば、体への負担が減り、最下段を無理なく活用できるようになります。重い物を収納する場合は、購入前に耐荷重を確認しておくと安心です。
賞味期限の近いものを手前に
古いものから使う「先入れ先出し」を意識すると、食品ロスを減らしやすくなります。新しく買った物は奥に、賞味期限の近い物は手前に置くルールを家族と共有・徹底することで、期限内に使い切れるようになるでしょう。
定期的に在庫を見直すことも大切です。月に1回程度チェックする習慣をつけると、期限切れを防ぎやすくなります。期限の近い物を手前に集めておけば献立を考えやすくなり、食費の節約にもつながるのもメリットです。
まとめ
パントリーで失敗しないためには、「種類・広さ・収納方法」を事前に決めることが大切です。壁付けタイプは省スペース、ウォークインタイプは大容量、ウォークスルータイプは動線重視と、それぞれに特徴があります。家族構成と使い方に合わせて選びましょう。
セキスイハイムでは、ご家族の生活スタイルや収納ニーズに合わせたパントリーのご提案が可能です。ウォークインタイプやウォークスルータイプなど、暮らしに合わせた収納計画をサポートいたします。理想の間取りや具体的な事例をもっと見てみたいという方は、ぜひカタログや間取り作成サービスをご活用ください。
間取りコラム集
間取りづくりの基本となるポイントを
コラムでわかりやすく解説します。
-

キッチンレイアウト6種類の特徴を解説!実例で学ぶおしゃれな空間づくり
View More
-

リビングで後悔しない!おしゃれと心地よさを両立するポイントとレイアウトのコツ
View More
-

バルコニーを「毎日使える空間」に!おしゃれで快適な家づくりのポイント
View More
-

理想の玄関を実現!おしゃれで使いやすい空間のつくり方
View More
-

後悔しない寝室のつくり方|広さ・配置・動線のポイント
View More
-

書斎のある家づくり|間取り・広さ・設置場所の決め方を実例付きで解説
View More
-

ダイニングの間取りをどう決める?後悔しない配置タイプと広さ・動線の考え方
View More
-

注文住宅の洗面所づくり|広さ・収納・間取りの考え方とおしゃれな実例
View More
-

収納で失敗しない家づくり|場所別の考え方とポイント
View More
-

パントリーで失敗しない家づくり|種類・広さ・使い方のポイント
View More
-

ランドリールームで失敗しない!間取り・広さ・収納・湿気対策
View More











































