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プレスリリース

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セキスイハイム実邸のエネルギー消費変化に関する研究論文が
国際学会(GCCE2023)で最高位の金賞を受賞

コロナ後の生活スタイルとして在宅ワークや簡易調理が定着している兆候が明らかに

国内外でも貴重な実邸HEMSビッグデータ解析の産業的価値に高い評価

コロナ前後での暮らしの変化が、居室・機器の消費電力量の視点から判明

さらに多様な分析を進め、エリア・家族・ライフスタイルに合った暮らし提案を目指す

2023年12月27日
積水化学工業株式会社

2023年10月に開催されたIEEE主催の年次国際学会(GCCE2023)において、積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:神吉利幸) が発表した論文「ECHONET Liteと連携したHEMSデータを用いた一戸建て住宅のエネルギー自給自足に関する研究」が、500本以上の発表論文の中から最高位にあたる「金賞」を受賞しました。

IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、世界最大規模の電気・情報工学分野の学術研究団体(学会)、技術標準化機関であり、12回目となる年次国際学会(GCCE2023)が奈良県で開催されました。

今回金賞を受賞した研究論文は、当社が2011年以降に供給したHEMS搭載住宅で蓄積された各種ビッグデータ(個別邸の消費電力データ、環境データなど)を元に、コロナ前後での家庭消費エネルギー変化を分析し、快適で環境に優しいライフスタイルを検討することを目的としています。質・量ともに国内外でも貴重な実邸データによる解析が、今後CO2排出量削減やカーボンニュートラル社会に大きく貢献するだけでなく、様々な分野で応用可能性の産業的価値が認められました。

受賞内容の概要

1.国内外でも貴重な実邸HEMSビッグデータ解析の産業的価値に高い評価

当社の顧客約8万邸、最大12年分の大規模なHEMSデータを活用し、居室や個別の家電機器におよぶ詳細で多様な分析を実施。これほど広範な消費電力を解析した例は少なく、今後さまざまな分野でこのデータを応用した解析の可能性があることや、消費電力削減策の幅が広がるという観点から、産業的価値があると高く評価されました。

2.コロナ前後での暮らしの変化が、居室・機器の消費電力量の視点から判明

本研究では、新型コロナウイルスのパンデミック前・中・後における日本全国約1万邸の家庭内でのエネルギー消費量の変化を分析し、以下の暮らしの変化の傾向が判明しました。

①コロナ期に増大したリビングなどの電力消費量はコロナ前に戻っており、通常の暮らしに回帰

②書斎、食洗器、電子レンジは、増大した電力消費量がコロナ後も戻っていない

この結果から、在宅ワークや簡易調理は、新しい生活スタイルとして定着している可能性が伺えます。

3.さらに多様な分析を進め、エリア・家族・ライフルタイルに合った暮らし提案を目指す

今後は、さらなるデータの蓄積と活用を進めると同時に、分析のレベルを都市・地方エリア別、家族構成別、職業別、さらには通勤距離別などに詳細化することで、暮らし・住まい・環境の新たな相関関係の発見を追求します。これらの結果は、カーボンニュートラル社会実現に向けた商品・サービスの企画・開発及びプランニング向上にも活用してまいります。

IEEE、GCCE2023について

IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、1963年設立のアメリカ合衆国に本部を置く電気・情報工学分野の学術研究団体(学会)、技術標準化機関です。会員の分布、活動は全世界的規模(世界160か国以上に423,000人以上の会員。※2018年時点)におよぶ世界最大の学術研究団体で、12回目となる国際学会(2023 IEEE 12th Global Conference on Consumer Electronikus:GCCE2023)が奈良県にて開催されました。

受賞内容詳細

1.国内外でも貴重な実邸HEMSビッグデータ解析の産業的価値に高い評価

論文は、「ECHONET Liteと連携したHEMSデータを用いた一戸建て住宅のエネルギー自給自足に関する研究」。受賞理由は、ポストコロナの生活変化の兆候・傾向仮説の蓋然性に加え、その分析が実際の住宅からの大規模で多様性のあるデータ使用に基づくことへの評価です。当社が取得するHEMSデータは規模(量)の側面では、約8万邸、最大12年分におよびます。多様性(質)の側面では、運用開始以降、住宅データ(建物・顧客)とクロスしながら、分析対象を邸別、部屋別、主要家電機器別(分電盤約30回路別)と細分化することで、精度と情報価値の向上を追求してきました。

これまで、取得されたデータは、顧客への省エネアドバイスや、設備機器の見守りサービス、スマート住宅「グリーンモデル」などの商品開発やZEH商品の間取り設計といった環境貢献商品・サービスに利用してきました。一方で、環境省からの委託による技術開発・実証事業への取り組み※1や、大学・研究機関との共同研究などカーボンニュートラル社会実現に向けた技術開発の基礎データとしても活用しています。

【当社HEMSシステム構成概要】
【当社HEMSシステム構成概要】
【主な取得データ】
【主な取得データ】

【ECHONET Liteについて】

センサ類、白物家電、設備系機器など省リソースの機器をIoT化し、エネルギーマネジメントやリモートメンテナンスなどのサービスを実現するための国際標準規格の通信仕様(プロトコル)です。通信仕様に加え、各機器の制御コマンドを共通化することで、マルチベンダー環境でのシステム構築を実現します。経済産業省が設置したスマートハウス標準化検討会においてHEMSにおける公知な標準インターフェースとして推奨されています。

2.コロナ前後での暮らしの変化が、居室・機器の消費電力量の視点から判明

本研究は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック前・中・後の日本の家庭のエネルギー消費量の変化を分析し、コロナ後の快適でエネルギーに優しいライフスタイルを検討することを目的としてスタートしました。パンデミックで生活スタイルが変化したことにより、電気代はこの2年間で約1.5倍に増加し、そのため喫緊の課題となっていた家庭のエネルギー消費構造の解明を図りました。

日本全国約1万邸の電力データ分析の結果、以下のような暮らしの変化の傾向が判明しました。

①コロナ期に増大したリビングなどの電力消費量はコロナ前に戻っており、通常の暮らしに回帰

家庭における家電の年間電力消費量は、コロナ前(2018・19年平均)と比べ、コロナ中(2020-22年)は6~8%程度増加しましたが、コロナ後(2023年)には4%と増加率は半減しています。リビング・ダイニングに絞ると、コロナ中(2020-22年)は6%増加、コロナ後(2023年)は-1%とコロナ前より減少しています。行動規制の緩和に伴い外出機会が増え、家庭全体としては、コロナ前の暮らしに戻ったということが推定できます。電気代の高騰により省エネ意識が向上した可能性もあります。

②書斎、食洗器、レンジは、増大した電力消費量がコロナ後も戻っていない

書斎の年間消費電力量は、コロナ中(2020-22年平均)に33%増加しました。2023年でも27%と増加傾向が続いています。また、電子レンジと食洗機の消費電力も、10~20%増加し定着しています。これらの分析結果から、コロナ後も在宅ワークが継続・常態化し、それに伴い、自宅での簡単な昼食調理のための電子レンジ使用、後片付けのための食洗機使用が増加したと考えられます。コロナを契機として、在宅ワークという新しいライフスタイルが定着しているという可能性が推定できます。

電力消費量の分析結果

3.さらに多様な分析を進め、エリア・家族・ライフスタイルに合った暮らし提案を目指す

今回の調査により、HEMSデータが生活分析に有用であることを示すことができました。今後は、より細分化・詳細化したデータを元に、在宅ワーク普及率や地球温暖化との相関分析、地域ごと、都市部と地方の消費電力の相違などの様々な研究アプローチを深めていきます。これにより、エリア、気候、個別のライフスタイルに応じた実効性の高い省エネルギー提案が可能になります。

日本のCO2削減目標は2030年に2013年比46%削減となっており、達成のためには、家庭部門のCO2排出量の66%削減がきわめて重要な指標です。当社のスマートハイムシリーズは、その高い創・省・蓄エネ性により、環境負荷軽減に効果的であることが実証されていますが※2、今後も、本結果を活用し、住宅商品・サービスの企画・開発及びプランニング向上により、カーボンニュートラル社会実現に向けた、サステナブルな社会の実現を推進・貢献してまいります。

※1 地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業など
※2 当社スマート住宅商品「GREENMODEL」120邸のHEMSデータより算出した結果、オーナー様の実生活におけるCO2排出量が実質マイナス0.5トン/年となることを実証しました(スマートハイムアプリによる削減効果0.3トン/年を除く)。
詳細は、当社リリース参照(https://www.sekisuiheim.com/info/press/20230926.html)。

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