セキスイハイムセキスイハイムの平屋住宅

コラム11

ビルトインガレージ付きの平屋を建てたい!メリット・間取りの目安・注意点などを解説

庭付きのシンプルでスタイリッシュな平屋の外観

「雨の日でも濡れずに車から家へ入りたい」「愛車を安心して保管したい」ーーそんな暮らしのニーズから、ビルトインガレージ(インナーガレージ)が注目されています。住宅と一体となったこのスタイルは「ガレージハウス」とも呼ばれ、平屋に採用すると多くのメリットがあります。

一方、「間取りが狭くなるのでは?」「コストが高そう…」と不安に感じる方も多いようです。そこで本記事では、ビルトインガレージ付きの平屋にするメリットや間取りの考え方、失敗しないための設計ポイントなどを解説します。

検討時の注意点や価格への影響なども紹介しますので、平屋でビルトインガレージを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

平屋にビルトインガレージを
つける
メリットとは

まずは、平屋にビルトインガレージを設けることで得られる具体的なメリットを見ていきましょう。

愛車を風雨やいたずらから守れる

車やバイクを屋外に駐車すると、紫外線や雨風、雪や霜などの影響を受けて、色あせや劣化・故障の原因になることがあります。その点、ビルトインガレージなら屋内に保管できるため、愛車を長くよい状態で維持しやすくなります。

とくにシャッター付きの設計なら、いたずらや盗難のリスクも抑えられ、セキュリティ面でも安心です。

趣味や収納スペースなど多目的に活躍できる

ビルトインガレージは、単に車を停める場所にとどまらず、多目的スペースとしても活用できます。

たとえば、DIYや趣味の作業場として使ったり、アウトドア用品や自転車の保管スペースとして利用したりと、使い道はさまざまです。

車を出してしまえば、子どもの遊び場にもなります。屋外と屋内の中間のような空間があることで、生活の自由度が広がるのは、平屋にビルトインガレージを設ける大きなメリットといえるでしょう。

外観デザインに一体感が出せる

ビルトインガレージは、外観デザインとの調和を図りやすい点も魅力です。建物と一体化しているため、統一感のある外観に仕上げることができ、住まい全体のデザイン性を高める効果も期待できます。

カーポートのような後付け感がなく、外から見たときの重厚感や存在感も高まります。外構をシンプルにまとめ、洗練された印象を与えたい方にもおすすめです。

雨の日でも濡れずに乗り降りできる

天候に左右されずに車に乗り降りできるのも、ビルトインガレージのメリットの一つです。ガレージ内でドアの開閉や荷物の積み下ろしができるため、高齢者や子どもがいる家庭にも安心です。

とくにベビーカーや車椅子の使用時には、慌てずにゆっくり出し入れできます。雨の日でも傘をささずにストレスを減らせる点は、日々の暮らしをより快適にしてくれるでしょう。

室内に直結すると動線がよくなる

ビルトインガレージを室内と直結させると、生活動線が格段に便利になります。雨の日でも傘をささずにそのまま室内へ入れるため、小さな子どもを抱えているときや荷物が多いときでもスムーズに移動できます。

出入り口が台所やパントリーに直結していると、買い物したものをもって玄関から回り込む必要がなくなり、日々の家事効率が向上するのもポイントです。ガレージを単なる駐車スペースではなく、暮らしを快適にする実用的な空間にしたい場合は、動線を工夫するのがおすすめです。

30坪の平屋で2台は無理?
台数・坪数から
考える間取りの目安

ビルトインガレージを検討するときには、必要な駐車台数と建物の広さのバランスを考えることが欠かせません。ここでは、1台分のビルトインガレージに必要な広さの目安や、30坪前後の平屋でどのような間取りが可能かを具体的に見ていきましょう。

1台分のビルトインガレージに必要な広さの目安

ビルトインガレージを検討するときには、まずは車1台に必要な寸法を把握しておくことが大切です。

国土交通省では、駐車場の1台分の最低限の広さを以下のように指針として定めています。

車の種類 長さ
軽自動車 3.6m 2.0m
小型乗用車 5.0m 2.3m
普通乗用車 6.0m 2.5m
※国土交通省「駐車場設計・施工指針について」を参考に作成

これを坪数に換算すると、1台当たりに必要な広さは、軽自動車で2.18坪(7.2㎡)、普通乗用車で約4.54坪(15㎡)になります。

この寸法でも駐車はできますが、より快適に乗り降りするには車体幅+0.6m程度の余裕がほしいところです。全体の幅が3m程度あると、助手席側から頻繁に出入りする場合でもゆとりを感じられるでしょう。

なお、ガレージ内に自転車を置くか、収納を設けるのかなどによっても快適に使える面積は変わってくるので、暮らし方にあう適切な広さは、設計段階で相談することが大切です。

30坪でビルトインガレージを設ける場合の間取り感

延床面積30坪の平屋で、1台分のガレージを設けるために5坪割り当てるとした場合、居住部分は25坪になります。この広さで3LDKを想定するなら、LDKは約13〜15畳+主寝室約6畳、個室はそれぞれ約4.5〜5畳ほどが目安です※。

また、同じく延床面積30坪の平屋で2台分の駐車スペースを確保すると、間取りは2LDKが現実的です。2台分のインナーガレージを備えた3LDKを希望するなら、平屋の延床面積は35坪程度を見込んでおくと安心です。

※プランニングや非居室の大きさにより、目安の大きさとならない場合もあります。

ビルトインガレージがある平屋の間取り例

延床面積約31.63坪(104.57㎡)の、敷地の一角にビルトインガレージを備えた、コンパクトながら暮らしやすさを重視した平屋プランです。

ガレージとダイニングの間には掃き出し窓が設けられており、雨の日も濡れずにスムーズに室内へアクセス可能。買い物帰りの荷物運びもストレスなく行えます。

ビルトインガレージがある平屋の間取り

窓からはガレージ内の愛車を眺められるので、日常の中に「愛車と過ごす時間」を取り入れたい方にもぴったりです。

ムダの少ない動線設計と、生活感を抑えたスッキリとしたレイアウトが、快適で効率的な暮らしを支えます。

ビルトインガレージで
よくある失敗と
その回避策

ビルトインガレージは便利な反面、設計によっては暮らしに不便を感じるケースもあります。ここでは、よくある失敗例とその回避方法を紹介します。

騒音が生活空間に響く

ビルトインガレージを設ける際に意外と見落とされがちなのが、騒音の問題です。シャッターの開閉音や車のエンジン音が、隣接するリビングや寝室に伝わり、生活の快適さを損なうことがあります。

これを防ぐには、設計段階での遮音対策が重要です。壁や床に遮音材を組み込むほか、生活空間との間に収納や廊下を挟むのも効果的です。

ガレージが狭くて使いづらい

ビルトインガレージでよくある失敗の一つが、必要寸法を確保できずに使い勝手が悪くなるケースです。車のドアを十分に開けられなかったり、荷物の積み下ろしが不便だったりすると、毎日のストレスにつながります。

また、柱や壁の位置によって駐車が難しくなるケースもあるため、設計段階で「車のサイズ+α」を前提に考えることが欠かせません。

将来的に家族人数が増え、車を買い換える可能性がある場合には、今より大きめの車でも対応できる寸法を確保しておくと安心です。

玄関から遠く結局濡れてしまう

ビルトインガレージの利便性を生かし切れない失敗例として多いのが、玄関までの動線が遠いケースです。ガレージから玄関までが遠いと、車の乗り降りの際には濡れずにすんでも、玄関にたどり着くまでに雨にさらされ濡れてしまうことがあります。

これを防ぐには、玄関に隣接させたり、室内と直接アクセスできる動線を設けたりするのが理想です。それが難しい場合でも、軒下を通れるようにするなど、できる限り濡れずに移動できるよう工夫しましょう。

ビルトインガレージ付きの
平屋を
検討するときの注意点

ここでは、平屋にビルトインガレージを設ける際に、押さえておきたい注意点を紹介します。

敷地条件の制約を受ける

ビルトインガレージを計画するときには、敷地による制約を受けやすい点に注意が必要です。

たとえば、前面道路の幅や間口が狭いと車の出し入れが難しくなるため、希望通りの配置ができない可能性があります。また、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)を考慮しないと、計画が成立しないことも。

とくに建ぺい率が低い地域では、土地面積によってはビルトインガレージを組み込むには2階建てにせざるを得ないケースもあるので、事前に確認しておくことが大切です。

並列駐車のビルトインガレージは耐震性に気をつける

2台分の駐車スペースが必要な場合、縦列よりも並列で駐車できるビルトインガレージが便利です。

しかし並列させるためには間口が広くならざるを得ないため、耐震性への配慮が欠かせません。間口が広く柱が少ない設計だと構造上の強度が弱まりやすく、万一の地震時に建物全体へ影響を及ぼす可能性があります。

そのため、柱の配置や壁量の確保が重要になりますが、耐震性に優れた構造を検討すると大きな間口の開放的なガレージを設計しやすくなるのでおすすめです。

\POINT/
セキスイハイムでは、柱と梁(はり)を強固に溶接して一体化させた高強度フレームを採用したボックスラーメン構造を採用することで、揺れに強い大開口部を実現。

大きなガレージを組み込みつつも、安心して住める平屋を叶えます。

ビルトインガレージは
平屋の価格に
どう影響する?

ここからは、ビルトインガレージを設けた場合に想定される価格への影響について解説します。

建築費は高くなる

ビルトインガレージは、外構に後付けするカーポートと比較すると、かかる費用は高額になりがちです。これは、屋根や基礎・壁といった構造部分を住宅と一体で施工する必要があり、工事範囲が増えるためです。

さらに、シャッターや換気設備など、ガレージ特有の仕様も必要に応じて追加されます。断熱性や防音性を高めたい場合は、さらに費用がかかります。

ただし、居住空間と調和したデザインやセキュリティ面の安心感など、カーポートにはない価値が得られるのも事実です。費用面だけでなく、快適さや安全面も含めて総合的に判断しましょう。

延床面積が増えることで税金にも影響が出る

固定資産税は延床面積をもとに算出されるため、ビルトインガレージを設けると税額に影響が出る可能性があります。これは、開放性の高いカーポートと違い、屋根や柱があるビルトインガレージは、居住部分と同じく延床面積に含まれることが理由です。

税額は自治体や建物の評価額によって変わることから一概には言えないため、将来的な税コストが気になる場合はあらかじめ調べておくと安心です。

まとめ

平屋にビルトインガレージを設けると、愛車を守りながら、暮らしの利便性やデザイン性も高められるのが魅力です。玄関や室内との動線を工夫すれば、天候に左右されにくい使い勝手も実現できます。

一方で、設計に際しては音や耐震面への配慮が必要になることもあります。ビルトインガレージを設けつつ、快適な平屋にするためには、間取りや構造の工夫が欠かせません。

セキスイハイムでは、構造・耐震性に優れた、ビルトインガレージのある平屋のご提案が可能です。興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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