「分譲地」とは、いくつかに分けられて販売される土地のこと。基本的に地盤調査が済んでいて、上下水道やガスなどのインフラが整っているというメリットがあります。分譲地・分譲住宅の選び方のポイントや、最近の傾向などを確認しておきましょう。

分譲地・分譲住宅の
「コンセプト」も要チェック!

分譲地に一戸建てを新築してセット販売される分譲住宅(建売住宅)。「間取りやプランを考えるのは大変そう」「住宅メーカーと相談する時間が取れない」「高い買い物なので、完成した実物を見て買いたい」という人には、分譲住宅がおススメです。
分譲地や分譲住宅を選ぶ際には、購入前に確認しておくべきポイントがいくつかあります。交通の利便性、病院やスーパーなど周辺環境のチェック、土地の形状や道路などの法的規制、地盤やインフラ、安心・安全で暮らしやすいか、子育てしやすいか…注文住宅と同様、細かなチェックは欠かせません。
また、ハウスメーカーの分譲地には、何らかのテーマやコンセプトが設けられているケースがほとんど。分譲地一帯には、コンセプトに基づいた統一感があり、街並みが整えられています。上記のポイントだけでなく、このテーマやコンセプトが、分譲地選びのきっかけになるかもしれません。

人気の分譲地・分譲住宅コンセプトとは?

(株)住環境研究所では、分譲購入希望者へのアンケート調査を実施。以下の6つのコンセプトの中から、「もっとも魅力的だと思うもの」を一つ選んでもらいました。

分譲コンセプト

「健康 暮らすことで健幸になれる街」、「子育て アタマ・カラダ・ココロ・元気に育つ街」、「資産価値: 00年先を見据えた価値を持続させる街」、「エネルギー エネルギー自給自足の街」「街並み 100年後も美しい街」、「コミュニケーション コミュニケーションが育っていく街」

結果を見ると、女性は全年代を通して「子育て」「健康」という分譲地(分譲住宅)のコンセプトに魅力的に感じていることがわかります。25〜39歳は、子どもの育つ環境がキーポイント。40〜44歳は、健康や豊かな生活への興味・関心が高くなっています。若年のうちは、親として良質な教育環境の中で子育てを、子どもが独り立ちすると夫や自身の健康に気を配る傾向があるようですが、いずれも、自身や家族の将来を重要視していることがうかがえます。

女性が選ぶ魅力的な分譲コンセプト
(年代別)

単位:%

上の説明を表すグラフ

(株)住環境研究所『分譲住宅市場研究I』(2018年4月)
対象:東名阪7都県在住の25〜44歳の既婚男女かつ、5年以内に分譲戸建て購入希望者
※数値は、小数点第二位以下を四捨五入しているため合計が100%にならないことがあります。

一方で男性は、35〜39歳は街並みを、その他はコミュニティを重視するという結果でした。上質で豊かな生活へのこだわりと、地域における家族ぐるみの付き合いなど、先々まで人とのつながりが重視されているものと思われます。

男性が選ぶ魅力的な分譲コンセプト
(年代別)

単位:%

上の説明を表すグラフ

(株)住環境研究所『分譲住宅市場研究I』(2018年4月)
対象:東名阪7都県在住の25〜44歳の既婚男女かつ、5年以内に分譲戸建て購入希望者
※数値は、小数点第二位以下を四捨五入しているため合計が100%にならないことがあります。

自分に合った分譲住宅を選ぼう!

重要なのは、自分たちの価値観や考え方に合致していること。しっかりとしたコンセプトのある分譲地なら、同じような価値観の、同年代の世帯も集まりやすくなる可能性があります。「こんな暮らし方がしたい…」という明確な展望から分譲地を探すのも、上記以外のいろいろなコンセプトをチェックして将来の暮らし方を想像するのも、分譲住宅選びのポイントとなるでしょう。
近くにどんなお店や施設があるか、最寄り駅までの距離はどのくらいかなど…定番の確認必須な項目に加えて見ておきたい「分譲コンセプト」。
現在のライフスタイルや、将来のことも考えて、自分たちに最適な分譲地・分譲住宅を選択しましょう!

くらしとすまいラボは、セキスイハイムの調査研究機関である
住環境研究所の調査結果に基づいてまとめられています。