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ポスト・公庫融資の新たな住宅ローン商品「フラット35」〜長期・固定・低利の魅力で活用が急拡大〜
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フラット35が急拡大
 住宅の建設や購入を検討されている方は「フラット35」という名称を聞いたり、見たりしたことがあるだろう。これは2003年10月からスタートした新しい住宅ローン。当初、「証券化ローン」、「新型ローン」などと呼ばれていたが、2005年1月から新たに「フラット35」と名づけられた。
 この「フラット35」の取扱量が急速に増えつつある。平成17年度第1四半期(4〜6月)の買取申請受付(詳細は後述)は1万3,980戸と前年同期の1,489戸の約10倍に達している。「フラット35」の最長35年間の全期間固定金利、融資額最高8,000万円、保証金ゼロといった住宅取得者にとっての大きな魅力が、確実にその活用につながっているとみていい。
買取申請数の推移(累計)
フラット35ってなぁに?
 これまで住宅ローンといえば、まず住宅金融公庫の名前があげられた。長期・固定・低利の住宅ローンで、住宅建設・取得者にとっても非常に馴染みのある名前だろう。しかし、2001年からの特殊法人改革の流れのなか、その形は大きく変わった。公庫はそれまでの中心業務であった直接融資を基本的に廃止することになり、代わりに銀行などの民間金融機関が扱う住宅ローンを証券化する業務を担うことになったのである。この「証券化」の仕組みを利用して提供される新しい住宅ローンが「フラット35」だ。
 「証券化」の仕組みは、下の図の通り。簡単に言えば、民間金融機関が提供する住宅ローン債権を公庫が買い取り、それを証券化して投資市場で流通させ、市場機能を利用して長期・固定の住宅ローンを提供する。このようなスキームを設けるのは、民間金融機関による住宅ローンでは、それまで公庫が直接融資で行ってきたような長期・固定・低利という魅力ある住宅ローンを提供するには限度があるからだ。
 つまり、公庫の直接融資はなくなるものの、「フラット35」の登場によって、民間金融機関が提供する住宅ローンに長期・固定の新型ローンのメニューが加わったということである。
証券化支援事業(買取型)のスキーム
フラット35のメリットとは?
 「フラット35」の魅力は、まず、最長35年の長期固定金利であるということ。一般的な住宅ローンは金融情勢の変化にともない返済の途中でも定期的に金利が変動する「変動金利型」、一定期間に固定金利が適用される「固定金利期間選択型」などがあるが、「フラット35」は借り入れ時に返済終了までの返済額が確定し、返済途中で変わることがない。つまり計画的な返済を行うことができるという安心感が魅力だ(「フラット35」には返済期間が10年経過した時点で金利が変更される「段階金利」の固定金利型商品もある)。
 また、融資額が100万〜8,000万円であることも大きな魅力だ(建設費用や購入費用の80%まで)。さらに申し込み前2年以内に取得した土地の購入費用も住宅建設用として借り入れでき、住宅の建設、購入を問わず十分な額が確保されている。
 もう一つ注目できるのが、この融資を受けるためにはその建設・購入する住宅が一定の技術基準をクリアしているかどうかの検査が必要であるということ。言い換えれば、耐久性など住宅にとって重要な品質や性能が確保されているということであり、いわば公的基準によるお墨付きを得られるといえる。
ますます高まるその魅力
 実は、「フラット35」の実績が急速に高まってきたのは昨年の11、12月頃からである。その大きな要因は住宅金融公庫が提携金融機関に対して提示金利を引き下げたこと。
 「フラット35」の金利は(1)投資家に支払う金利(2)公庫が事業運営するための費用(3)民間金融機関の受取額相当――という3つの要素で決まる。最終的な金利は金融機関が独自の判断で決定するため、同じ「フラット35」といっても金融機関によって金利は異なる。提示金利とは(1)+(2)を合わせたものだ。この提示金利引下げによってメガバンクがいっせいに金利を引き下げ、実績の急増につながった。
 公庫ではこれだけでなく「フラット35」の普及、拡大に向けて、より使いやすいよう、また、より魅力を高めるよう細かな見直しを続けてきた。平成17年度でも融資額の上限を従来の5,000万円から8,000万円に引き上げ、中古住宅の買取基準の築後年数要件(10年以内)を撤廃、買取基準のうち居住に関する要件に親族居住用住宅を追加し、床面積上限要件(280m2)を撤廃――などの見直しを行った。
 これらの見直しのなかで注目できるのが「優良住宅取得支援制度の創設」である。従来、住宅金融公庫の直接融資では基準金利という制度があった。これは、例えば、高耐久性など、一定の条件をクリアする住宅に対しては融資金利を優遇するというものである。より良質な住宅、また、より資産価値の高い住宅を建設するには当然、イニシャルコストがよけいかかる。そうした住宅建設・取得者を応援する制度ともいえた。この制度と同様な視点をもって導入されたのが「優良住宅取得支援制度」である。
具体的には、「省エネルギー性能」(性能表示基準の等級4)、「耐震性能」(同等級2以上)、「バリアフリー性能」(同基準の3以上)という3つをクリアすることで提示金利を当初5年間、0.3%引き下げる。
 「フラット35」は住宅金融公庫の直接融資が廃止されたあと、住宅建設・購入者にとっては非常に魅力ある住宅ローンということができる。
 「フラット35」は、その取り扱い金融機関も240社を大きく超えている。ただ、窓口は民間金融機関であるため、金利などは金融機関によってまちまちだ。事前によく説明を求め、その活用を考えることをお薦めする。
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