我が家で星が見たかった
 2005年3月下旬に竣工したばかりという田子さん邸。田子さんご一家は、これまで、ご親族で所有される土地に15年前に建てられた平屋の戸建てに住んでいました。しかし3人の子供たちの成長とともに手狭になってきたこともあり、「1人1部屋を実現しよう」と新築を思い立ちました。新居が建つのは、こちらもご親族で所有されるという、以前の住居から徒歩2分ほどの場所。「10年ほど前にセキスイハイムさんのチラシを目にし、機能性や耐震性に興味を持っていました」と話すご主人は、すでにそのときご夫妻で工場見学をするほど、住まいに興味を持っていました。そして、2004年初め頃に新居の建築を決心。いくつかの住宅メーカーとの比較検討を経て、10年前の出会いに戻り、セキスイハイム担当者との住まい計画が始まりました。
 計画のメインとなったのは、間取りや性能の前に、屋上に設える「天体ドーム」。「中学入学時に天体望遠鏡をプレゼントされ、そこから星や空に強いあこがれを持ったんです」と話すご主人は、いつか自宅で天体観測のできる環境をつくりたいという気持ちを持ちつづけ、今回の新築にあたりその夢を叶えるべく計画をすすめました。
 本格的な望遠鏡を設置する上で最も困難なのが、“揺れ”への対策。高性能であればあるほど細かな揺れを拾ってしまい、望遠鏡の中の画像はブレてしまう。建物が受ける風、人の歩く振動、すべて影響してしまいます。「当初は住まいとは別に天体ドームを設置しようと言う話もありました。でも、どうしても屋上にドームを置きたかったんです」。このご主人の強い希望で、望遠鏡・天体ドームを扱う専門業者を巻き込んでの話し合いが行なわれました。全員で考えた末に出てきた答えが、「望遠鏡専用の独立した構造体をつくる」こと。地下2メートルまで掘り下げた地点に90センチ四方のコンクリートの基礎を打ち、専用の柱を立ててその上に望遠鏡を取り付け、周りに4センチ程度の隙間をあけて別の構造体で支持される天体ドームを被せるという方法が採用されました。それにより平面計画は、必然的に構造体に配慮しながら計画されることになりました。
 完成後ご主人は、「星は、空気が冷たいほど綺麗に見えます。これまでは寒い中、山に登って星を見ていましたが、みなさんのおかげで今は家から見ることができます。夢が叶いました」と喜び顔。子供にも星や科学に興味を持ってもらいたいというご夫妻の希望通り、望遠鏡は前もって順番を決めないとケンカになるというほどの人気ぶり。
 「今は仕事でなかなか時間がとれませんが、今後はネットワークをつないで書斎から望遠鏡を遠隔操作できるようにしようと思います。年を取って時間にゆとりができたら、もっとゆっくりと、空を眺めていたいです」。田子さんのプライベート天体観測所づくりは、これからさらに熱を帯びていくのでしょう。

これからが住まいづくりの本番です
 住まいのこだわりは「天体ドーム」だけではありません。「最初は2階建てを考えていたのですが、駐車スペースの確保も考慮して3階建てに決めました」とご夫妻が話すように、3階建てにしたことで奥さまご希望のゆとりの収納、さらに念願の1人1部屋も実現することができました。
 1階の玄関を入ると左手には明るい和室空間、右手にはこれも田子さん邸の特徴である「トレーニングルーム」が広がります。運動不足解消のためつくられたこの部屋にはトレーニング器具が置かれ、これから卓球台を置いて家族や友人を招いて楽しむ予定だそう。可能な限り大きな空間にしようと、この部屋のみ床面を下げて天井高を確保。本物のスポーツジムのような趣になりました。
 騒音や振動を考慮しトレーニングルームを1階にしたことで、主な生活空間はすべて2階に。「他社のプランで水回りをすべて北側に配置するものがあり、私たちもそうしたい」とハイム担当者に相談し、2階の水回りはすべて北側にまとめ、それにより南側に多く窓を設置できました。奥さまは「リビング・ダイニングから昼は榛名山・子持山、夜には渋川や伊香保の夜景がとても綺麗に見えるんです」と嬉しそうにおっしゃいます。
 まだ入居されて2ヵ月足らずのご一家。ご夫婦ともにお仕事をされていることもあり、「まだ新居には慣れていないんです」とのこと。庭にも芝や花を植えたばかりで、これからもっと大きな木などを育てるお考えだそう。まだそろっていないインテリアは「これからみんなで選んでいこうと思います」。田子さん一家の住まいづくりは、まだ始まったばかりのようです。